「回転ドアは試作品」販売元が説明書に危険性も記載
森タワーでの回転ドア事故に関連して、ドアの業者が「試作品だった」と供述したという話。
この発言について森ビル側は、何かコメントをしたんだろうか。
花のお江戸の六本木ヒルズにそびえ立つビルの玄関口が「試作品」だったわけで、これはなんというか、沽券に関わることなのじゃないのかな?
企業のプライドの持ち方というのは、ぼくなどには推し量れない部分があるんだが。
もう一つ、こんな記事。
「バイク便」初摘発 兵庫県警 速度違反指示の4社
この2つの裏側に共通して潜んでいるのは、競争社会の圧力というやつか。
なんだかこういうニュースを読むと身につまされるというか、「こんな社会の中に収まっているんだ」という現実に気付いて、空恐ろしくなる。
ふだんは見て見ぬふりをしている透明な壁が、この手の事件に乗じて急に膨らみ始め、圧迫されて嫌でも直視せざるを得なくなる、そんな感じ。
「トップメーカーになるために販売を続けた」「『海外企業に負けるな』と言われた」なんて、企業に罪を被せようとするための言い訳かもしれないけれど、利潤のためには法に触れることも辞さない企業体質が、事件の背景のひとつであることに間違いないと思う。いや、企業体質というより、ニッポン人の体に染みついた気質なのだろうなあ、これはもう。
ゆとり教育政策の失敗もあったことだし、激化する競争は止まらないんだろう、きっと。
生き馬の目を抜くような競争に順応してこそ、立派な一社会人になれるんだろう、きっと。
なまけものは、争いの渦中でため息をつくしかないんだろうか。
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